試合終了を告げるホイッスルが鳴り、選手、スタッフ、ファン・サポーター、そしてクラブをずっと取材し続けてきた記者を含め、すべての関係者が喜びを爆発させました。まさにクラブが長年追い求めてきた悲願のJ1昇格の瞬間でした。
無論、私も選手やスタッフの輪に入り、グルグルと何度も何度も回り続けて、喜びに浸りました。
ですが、“本来の目標”は別。開幕前から私が言い続けてきた言葉があります。
「我々が目指すべきは“J1昇格”ではない。“J2優勝”だ!」と。
シーズン開幕前から
「J2優勝」に拘ったワケ
Jリーグは1部から3部まであり(2024年現在)、昇降格の規定があります。2023年の大会方式ではJ1への昇格は3枠、そのうち2枠はJ2で1位・2位の成績だと自動昇格が確定。残りの1枠は、3~6位のチームのJ1昇格をかけたプレーオフで決まります(※結果、東京ヴェルディがJ1昇格。2024年はJ1の舞台でゼルビアとヴェルディの通称「東京クラシック」が実現)。
ゼルビアは前年の2022年シーズンは15位でしたが、シーズン開幕前からJ2優勝を狙って準備を進めてきました。
なぜそこまで「J2優勝」に拘ったのか。