カタリーナに語りなさい!オンライン労務相談室写真はイメージです Photo:PIXTA

リモートワークを認める企業で、「あいつは熱心に働く」と信頼していた部下が、実は「仕事をするフリ」をしてサボっていた……ひょんなことからサボりの事実が発覚するも、「やるべきことはやっている」と独自の主張を展開する部下と口論に発展。困った上司は社労士のカタリーナに相談することにした。悩む相談者に対し、カタリーナがした意外なアドバイスとは……。

<登場人物>
村山(28歳):IT企業で働くシステムエンジニア
佐藤(47歳):プロジェクトマネージャーで村山の上司
畠山(29歳):サポートデスク部門に所属する、村山の同期

週1~2日出社、残りの日は在宅勤務

 村山の働くIT企業では、週1~2日程度の出社を求めているが、それ以外は基本的にリモートワークが認められている。出社した際に、村山は上司の佐藤とすれ違い、あいさつを交わした。

佐藤「おう、村山君。相変わらず、遅くまで頑張っているようだな。あまり無理はするなよ」

村山「佐藤さん、お疲れ様です。昨日もA社のプロジェクト案件に手こずってしまって。でも、体力だけは自信ありますから」

 あいさつついでにそんな会話をしているところに、村山の同期で、別の部署で働いている畠山が通りかかり、村山に気付いて声をかけた。

畠山「村山、昨日はビックリしたよ!映画館でお前と出くわすなんて」

村山「えっ、あっ……じゃあ僕はそろそろ、失礼します……」

 村山は顔をしかめ、慌ててその場を立ち去ろうとした。そんな様子を気に留めず、畠山は陽気に話を続けた。

畠山「話題の新作、早く見たくて有休まで取ったけど、そんな奴がここにもいたとはね。で、映画どうだった?面白かったよね」

村山「しっ!ちょっと、声が大きいよ」