給与に不満を抱き、転職を考えていた相談者。そんなときに上司とのいざこざが原因で思わず啖呵(たんか)を切ってしまい……内心後悔しながら相談した相手は、歯に衣着せぬ物言いで相談者に愛のムチを入れる、ちょっと風変わりな社労士のカタリーナ。相談者に対してカタリーナがしたアドバイスとは……。
生田(29歳):スポーツ用品メーカーのカスタマーサポート部に所属する、入社7年目の社員
真鍋課長(40歳):生田の上司
こんな会社、やめてやる!
関東地方の、とあるスポーツ用品メーカーに勤務する生田。給与が思うように上がらず、30歳を目前に給与の高い企業への転職を考えていた。人材スカウト会社に登録したところ、複数の会社からオファーがあり、すっかりその気になっていたところ、上司から注意を受けた。
真鍋 「生田君、例の報告書がまだ出ていないけど、提出期限は昨日までだったよね?」
生田 「あ、すみません。すっかり忘れていました」
真鍋 「最近、そういうのが多くない?謝ればいいってもんじゃないでしょう。困るんだよ、そういう態度じゃ。新人に示しがつかないから」
いつになく高圧的な上司の態度に、生田はイラっとした。
生田 「そういう言い方はないんじゃないですか?給与も大して上がらないのに、こっちはがんばってるんですよ」
真鍋 「なんだ、その言い方は!ベースアップはしているじゃないか」
生田 「物価高で追いつきませんよ。ささいなことでいちいち小言をいわれるなら、もうやっていられません。こんな会社、こっちから願い下げですよ!」