高等教育で膨らんだ夢、途上国の若者は失望カミラ・オルティス・カラムさん(階段中央、白いズボン着用)はブエノスアイレス大学で工業デザインを学び2023年に卒業したが、目指す分野での仕事が少ないと話す SARAH PABST FOR WSJ

 ここ20年で教育革命が多くの発展途上国に広がった。大都市から小さな町に至るまで、大学が次々に設立された。農民や肉体労働者、牧畜業者らは収入を子どもの高等教育につぎ込み、そうした子どもは弁護士やエンジニア、外交官になる夢を抱いた。

 物事はうまく運ばなかった。新興国は卒業生であふれかえっているが、それに見合うほどのホワイトカラーの職を生み出していない。学位や卒業証明書を手に入れても仕事を見つけられず不満を抱えた若者が大量に発生し、新たな中間層の成長を妨げている。