米アルファベット傘下で時価総額2兆ドル(約300兆円)のグーグルは、自らの運命の手綱をしばし取り上げられた世界最大の企業かもしれない。だが、わずかだが持ち札はまだある。アルファベットが29日遅くに発表した7-9月期決算からその一端がうかがえる。主力の検索事業とクラウドコンピューティング事業が好調で、売上高と営業利益は市場予想を上回った。グーグルクラウド部門の売上高は前年同期比35%増加し、伸び率は前期を6ポイント上回る2年ぶりの大きさとなった。同部門の営業利益は19億ドルで、ファクトセットがまとめたコンセンサス予想を77%上回った。また、検索、ユーチューブ広告、サブスクリプションとデバイスを含むグーグルサービス部門は、営業利益が約309億ドルと、予想を9%上回った。営業利益率は40.3%で、アルファベットが主力事業の収益性データを開示し始めた2019年後半以降で最高を記録した。
グーグル、訴訟を耐え抜く秘策は「倹約」
利益が大きく伸びる一方でコストを注視、規制巡る懸念の払拭材料になるか
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