米航空宇宙大手ボーイングの新たな最高経営責任者(CEO)は、同社を技術重視のルーツに立ち返らせたいと考えている。一方、米コーヒーチェーン大手スターバックスの新CEOは、コーヒー店としての原点を大事にする必要があると述べている。2人とも「低迷する企業をどのように再生させるか」という困難な課題の解決を目指している。同じ時期に、シアトルという同じ場所で展開される二つの事業再建の試みは、経営の専門家や他のCEOたちの注目を集めている。従業員や投資家、コーヒー愛飲家、航空機利用者も、両CEOがどう組織を変革するかを見極めようとしている。ボーイングのケリー・オルトバーグ氏は8月8日付、スターバックスのブライアン・ニコル氏は9月9日付と、両CEOは近い時期にそれぞれ就任した。2人は大きく異なる問題に直面している(例えば、労働組合のストライキや手元資金の急減に直面しているのはボーイングだけだ)。しかし、これまでのところ、両社の再建策は驚くほど似通っている。