カマラ・ハリス米副大統領は12億ドル(約1840億円)以上の献金を集めた。献金者の数は数百万人に上り、初めて政治に参加した人も多かった。だがそれも無駄に終わった。大規模な「どぶ板」作戦に人海戦術、広告攻勢を駆使したにもかかわらず、ハリス氏は6日、大統領選に敗れた。ドナルド・トランプ前大統領はハリス陣営の半分の資金で再選を勝ち取った。ハリス陣営は資金集めで優勢を誇っていたが、それだけでは政治的逆風を打破できなかった。支持層の変化や、自身が副大統領を務めるバイデン政権下で経済状態が良くならないことに有権者が不満を募らせたことなどが足を引っ張った。ハリス氏が選挙戦を開始したのは、ジョー・バイデン大統領が7月21日に撤退を表明した後だ。その翌朝、ハリス陣営には約5000万ドルの個人献金が集まった。1週間たたずに陣営の資金は2億ドルに膨らんだ。ハリス氏がにわかに大統領選の民主党候補となったことで、献金者は活気づいた。