Photo:matejmo/gettyimages
為替以上に動く金・銀
2025年から続く歴史的な動き
貴金属市場は金や銀を中心に外国為替市場以上に大きな値動きとなっている。
金現物価格は、2025年から歴史的な上昇トレンドとなり、2025年初めの2600ドル台から2025年12月には一時4500ドル超えと、年70%超の驚異的な上昇となった。トランプ政権の誕生と、米国の関税政策を受けて世界的にリスク警戒の意識が強まったことに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が金価格の上昇を支えた。
2026年に入ると金価格の上昇が加速した。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)では金先物取引の証拠金が引き上げられ、2025年末に調整が入ったが、2026年に入るとすぐに上昇に転じ、1月29日には5,595.47ドルと歴史的な高値を記録した。年初からの1カ月弱で約30%上昇し、2025年初めからだと約114%上昇したことになる。
1月30日にトランプ大統領が次期FRB議長として比較的タカ派とみられるウォーシュ元理事を指名したことで、金現物価格は2月2日に4,402.95ドルまで急落したが、売りが落ち着いた後は5,000ドル台を回復するなど金相場は底堅い展開となっている。
銀相場は金以上に大きく上下する展開となった。リスク回避先としては金ほどの役割を有しない銀は、2025年の夏ごろまで比較的落ち着いた動きで、9月に40ドル台を突破。10月には一時50ドル超えを付けるも、いったんはもみ合いとなった。
ところが12月に入り上値を抑えていた55ドルを超えると上昇が加速し、2025年末には84ドルまで上昇。2026年に入ると、心理的節目でもある100ドルをあっさり超え、1月29日には121.65ドルを付けた。銀は2026年初から見て約70%の上昇、2025年4月に付けた昨年の安値28.35ドルから約330%の上昇となった。
ただ、その後の銀は金と同様に高値から急落し、1月30日には1日で37.5%の下げとなるなど、金以上に派手な動きを見せた。2月6日には64ドル付近と、高値から半分近いところまで値を落としている。こうした金・銀価格の乱高下は、貴金属の産出国の為替相場にも影響を与えている。







