近年、「会社の忘年会に行きたくない」若手が増えているという。
「時間外労働」「残業代が出ない」「気遣いが面倒」…など、様々な声が聞かれる。
しかし一方で、面倒な雑務の代名詞である「ビジネス上の食事会」や「幹事の業務」に、
「前向きに取り組まないと置いていかれる」と考えている若手社員が増えていることもまた事実。
新刊『ビジネス会食完全攻略マニュアル』は、そういった若手社員に支持されている一冊だ。“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「食事会での実践的な振る舞い」を紹介した本書。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回はその著者yuuu氏と『雑用は上司の隣でやりなさい』の最短出世中・現役メガバンカーのたこす氏に聞いた、「飲み会に行った時に注意すべきこと」を紹介する――。(構成=ダイヤモンド社・榛村光哲)
忘年会に参加しないのは三流以下
職場の忘年会と聞くと、なんだかめんどくさい。できるだけ避けたいと言うふうに思う方多いかもしれない。
しかしビジネスパーソンたるもの、忘年会の場をチャンスとして活かせないようでは、残念ながら三流以下と言わざるを得ない。なぜなら、忘年会と言うのは、「なくしてしまった信用」を回復することのできる、年に1回だけのリカバリーチャンスだからだ。
筆者であるyuuuは、これまで忘年会の場を活かして何度もビジネスチャンスをつかんできた。今回はその理由を説明していきたい。
「年を忘れる会」だからこそ有効活用しよう
面倒かもしれないが、「そもそも忘年会とはどのような会か」から考えてみたい。「年を忘れる会」と書いて忘年会と読むように、忘年会はその年にあった出来事を清算し、来年に向けて、もう一度やる気をみなぎらせる会だ。
こういった会においては、いつもはなかなかできない”あるアクション”を発動することができる。それは、「それまで関係が悪化していた人との関係の立て直し」だ。
1年間もの長い間、ビジネスパーソンとしての矜持を胸に仕事をしていると、迷惑をかけてしまってたり、どうしてもウマに合わなかったり、疎遠になってしまう人がいるだろう。日頃、仕事をしていても、そう言った人と話すのはストレスフルであると同時に、きっと毎晩ベッドに入った時、寝る直前にその人の顔を思い出してしまうことだろう。
忘年会は、こういった「後ろめたい事象」の清算に活用できるのだ。相手側も、「今年も終わるし、まあ水に流してあげようか」という気持ちになりやすい絶好のタイミングだからである。
忘年会で急速に人間関係を改善する1つのコツ
実際に私はこういったタイミングでそれまで関係が悪かった担当者のAさんこのように伝えた。
するとその担当の方は、そんなに素直に謝ってくれるなんてと驚いてくれた。そして、翌年からは無事関係が改善した。
このときには「とにかく素直に、誠実に」伝えるのがポイントだ。
忘年会と言うのはこういった「離れ業」ができる大チャンスである。「気を遣うので面倒」という気持ちもわかる。しかし、日ごろのビジネスをラクにして年を越えられれば、あなた自身も気持ちが良いはずだ。ぜひ忘年会をチャンスととらえ、活かしていただきたい。
(本記事は、『ビジネス会食完全攻略マニュアル』の著者yuuu氏とたこす氏の対談の内容から、一部を編集・加筆したものです)