外観では、Aピラーに被るスポイラーの形状変更などで空力が改善され、ドアハンドルもようやくキーレスゴー対応になった。
新型Gクラスは内外装ともに、見た目にはほとんど変わってないものの、機能面では大幅なアップデートが図られた。これでしばらく、Gクラス人気が衰えることはないだろう。
最新のGはハンドリングが向上
残すところは残し、それ以外は進化した
最新G63は“ゲレンデであってゲレンデではない”といった印象。残すところは残し、それ以外は進化した。その意味でメルセデスらしさは全開。他のラインアップと足並みを合わせるような味付けがされている。どこが最も進化したかというとハンドリングだ。そもそもゲレンデにハンドリングなんてなかった。リサーキュレーティングボール式ステアリングは重い車体を軽く操舵するのには適しているが、ダイレクト感はない。ゲレンデは2018年からラック&ピニオン式に替えたが、その味付けは従来車を踏襲した。が、新型はいい感じにステアリングフィールを手のひらに伝える。歴代ゲレンデを乗っていれば最大の変化と思うだろう。ボディとフレームの一体感がちゃんとある。パワーソースはAMG・GTにも積まれるM177型(+ISG)だから、受け止める側もしっかりしなければならない。「ボディはエンジンより速く」が信条のメルセデス。新型はそれがきちんと成立している。
(CAR and DRIVER編集部 報告/渡辺慎太郎+九島辰也 写真/横田康志朗)