米大統領選挙後の株価上昇は続くのか。ウォール街では一部で懐疑的な見方が浮上している。共和党が予想に反して大統領と議会上下両院を全て制すると、親ビジネスの政策を期待する投資家はこれを歓迎した。米主要株価指数は最高値を更新し、株式ファンドへの資金流入額は過去最高水準に達した。だが、ドナルド・トランプ次期大統領が閣僚人事に着手し、政策の方向性が見えてくるにつれ、上昇は一服した。市場にとって最も重要な問題はおそらく、関税を巡るトランプ氏の本気度だ。関税はインフレ要因とされる。もし公約通りに導入されれば、1930年代以来の高水準となる可能性がある。バンガードのグローバル経済調査責任者ケビン・カン氏は、「選挙前はインフレとの戦いにほぼ勝利したと考えていた」とし、「実際の政策次第だが、関税が大きく影響する可能性はある」と述べた。