今年9月、米顧客情報管理(CRM)ソフトウエア大手セールスフォースが年に一度開催する巨大カンファレンスに参加するため、数万人のソフトウエアエンジニアやテクノロジー愛好家、営業担当者がサンフランシスコに押しかけた。その時、スタートアップ創業者のヤリ・サロマ氏(46)はひらめいた。「サウナのレンタルはどうだろうか?」サロマ氏は、セールスフォースのプラットフォーム上で利用できる人工知能(AI)ツールを開発した自身の会社、バロを売り込もうとしていた。しかし反アルコールの動きがテクノロジー業界に広がり、飲食中心の仕事の会合は開かれなくなっている。そこでサロマ氏などが挑戦しているのが、蒸気が充満する約100度の空間で人々が水着姿で交流する「ソーシャルサウナ」だ。