米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は何年にもわたる入念に計画された会食や会合を通じ、多くの企業幹部が成し得なかったことを実現した。ドナルド・トランプ次期大統領と個人的な関係を築いたのだ。親密さを生み出したカギの一つは、アップルとトランプ氏の政策課題の中で、相互の利益になる分野を絞り込むことにあった。トランプ氏による閣僚人事が固まりつつあり、首都ワシントンに新たな権力の中枢が生まれようとする今、米企業幹部らは次期政権の歓心を買おうと躍起になっている。クック氏の手法に倣いたいと望んでいる幹部は多い。トランプ政権1期目に、クック氏は他に先駆けて、企業リーダーがトランプ氏とどう付き合うべきかという手本を示した。政府対応幹部やロビイストを差し向ける代わりに、クック氏は自ら電話や食事を通じてトランプ氏に働きかけるのが常だった。両氏の交流について知る複数の関係者はそう話している。
トランプ氏とどう付き合う? 難問解いたアップルCEO
選挙を機に企業トップ直々のロビー活動が復活、次期政権との関係構築に照準
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