大掃除をしなきゃと思いつつ、手を付けられずにいる人は多い。12月の忙しさの中で、部屋はどんどん散らかっていく一方…。
とはいっても片づけるのは得意じゃないし、家で一息ついたときは身も心も疲れ切っている。気持ちばかりあせるものの、なかなか動けない。いったいどうすればいいのだろうか。
「片づけの苦手意識がなくなった」
「これならできる！」
「捨てるのはもったないと思っていたが、
考え方が180度変わった」
といった感想が届いている書籍『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』の著者であり、登録者数16万人の人気YouTube「イーブイ片付けチャンネル」の運営者でもある二見文直氏に聞いた、「片づけられない理由」と「その対処法」とは？（構成／ダイヤモンド社・和田史子）
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1万軒以上のお家を片づけてわかった、
片づけられない2つの理由
二見文直株式会社ウインドクリエイティブ代表取締役。YouTube「イーブイ片付けチャンネル」運営者。1984年大阪府生まれ。一般社団法人遺品整理士認定協会認定遺品整理士。生前整理技能Pro1級。2016年に設立した株式会社ウインドクリエイティブは、関西を中心に不用品回収、ゴミ屋敷の片づけ、遺品整理などのサービスを提供している。月平均130軒以上のお宅を訪問し、これまで1万件以上の片づけを経験。年間約5000件以上の相談を受け、のべ4万件を超える全国からの「片づけられない」悩みと向き合ってきた。2016年にスタートしたYouTube「イーブイ片付けチャンネル」は、登録者数16万人、総再生数7500万回を突破（2024年11月現在）。『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』（ダイヤモンド社）は初の著書。
1万軒のお宅を片づけてわかったのは、「片づけられない」理由には大きく分けて2つあるということです。
1.片づけられない事情がある
仕事、育児、介護などで忙しく時間がない。私のところに「片づけられません」とくるご相談で、一番多い理由がこれです。心身ともにヘトヘトで家に帰ったら動けないほど疲れていて、片づける気力も体力もない。
人間関係のストレスや精神的理由、あるいは病気やケガがきっかけとなり、もともと片づけ上手だったけれど、いつのまにか部屋が散らかりはじめた……。
抱える事情はさまざまですが、いずれにしても「事情がある」から、片づけたり捨てたりすることができないという状態です。特に人間関係のストレスは想像以上に心身をすり減らします。
このような方の場合、対処法はひとつです。
無理せず休養を取ってください。
年末年始にまとまったお休みが取れるのであれば、そのときに片づけをしましょう。
僕がおすすめするのは、意図的に先延ばしする方法です。
先に「片づけの予定」を年末年始のスケジュールに入れてしまう。
年明けのゴミ回収の予定も書いておけば、「この回収日までにやればいい」と判断できます。
「今はやらない」と決めることも大事です。
逆にNGなのは、「疲れているのだから一気にやってしまおう」です。
疲れているのに「一気に片づけを終えてしまおう！」と、家中の収納から「全部出し」をしてしまい、どうにも手が付けられなくなって、体力も気力もゼロになってしまい、助けを求めてくる方もいらっしゃいました。
がんばりすぎると、かえって家が散らかってしまうこともあります。
12月は何かと忙しい時期ですので、どうか無理だけはしないでください。
2.やり方がわからない
片づけたい気持ちはあるけれど、モノが多すぎて、どこから手をつけていいのかわからない。
何をどのように片づければいいかわからない。ゴミ処分の仕方もよくわからない……。
（やり方については、この連載でもお伝えしていく予定です）
以前の記事でもお伝えしましたとおり、片づけの基本は【捨てること】です。
整理・収納は後回しでいいのですが、そういったやり方を知らずに進めてしまったことで片づける前より散らかってしまい、「どうすればいいかわからなくなって…」と相談される方もいらっしゃいます。
共通している点は、いずれもあなたのせいではないということです。
