あなたは気付いているだろうか。友人が以前ほど楽しくないことに。夕食会の参加者全員が早めに帰宅することに。友人の話がこれまでほど突飛(とっぴ)でも面白くもなく、暴露話もないことに。これは、飲酒は適度な量でもがんなど深刻な健康問題のリスクが高まるという不吉な記事が相次いで発表され、多くの人が飲酒量を減らそうと心に誓ったからかもしれない。医学界は1日にグラス一杯のワインは心臓にいいという当たり障りのない神話を何年も推奨してきたが、今や楽しみのためにアルコールを飲む人や快楽主義者を見捨てたようだ。安全な飲酒量はあるかという問いへの答えは結局のところ、ノーである。こうした医学的な理由やもっと曖昧な理由で、「ほぼシラフ」の人が筆者の周りに増えていることに気付いた。彼らは付き合いのときだけアルコールを飲むか、ワインを1週間にグラス2杯だけ飲むか、レストランに行ったときだけアルコールを飲むかだ。完全に飲酒をやめる気はない。それでは人生の楽しみの多くをあきらめるようで気がめいる。そこで彼らは自分でルールを決めている。
誰もが突然「ほぼシラフ」になった理由
お酒との付き合い方に気を付ける人が増えている
有料会員限定
あなたにおすすめ