自分は将来どうなるだろう……。そんな不安を持つ人は少なくないのではないだろうか。「いつまで第一線でいられるか」「いつまで他人と競えばいいのか」「いまいる友達は60歳になっても友達か」「気力体力はどうなるか」「お金は?」「いまのうちにやるべきことは?」など疑問がつきない。そこで本連載では、2025年に60歳を迎える奥田民生の10年ぶりの本『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』の中から、民生流の「心の持ち方、生きるヒント」を紹介する。「力まず自然体でカッコいい大人」代表の奥田民生は、これまでどのように考え、どのように働き、どのように周りとの関係を築いてきたのか。その言葉を見ていこう。(構成/ダイヤモンド社・石塚理恵子)
Photo by Takahiro Otsuji
40代とはどういう歳か?
50代になったら仕事はいったいどうなるか。
これについては前回の記事で紹介した。
今回は40代について語ってもらおう。
30代の自分をリセット
俺は40歳になって10年やってきたソロのバンドメンバーを変更した。
10年ひと区切り。
30代の自分を一度リセットしたかったのかもしれない。
これまでの「答え合わせ」ができる歳
30代はさんざんアウトプットをしてきたから、その分、確実に経験値は上がっている。
だから30代より進歩した自分を実感しながら、「あのときの仕事のやり方は正解だったのか」「いまならもっといいものが作れるんじゃないか」と振り返れるのも40代の楽しみになる。
これまでの「エラーチェック」をする
30代の自分の「エラーチェック」みたいな作業をやっていくと、いまの立ち位置も見えてくる。
新たな始動タイミングが訪れる
俺の場合、40代はユニコーンの再始動があった。
これは30代のときにはとうてい考えられなかったことだけど、「いまならできる」と思ったのを覚えている。
40代は「再起動」
いままで自分がやってきたことを振り返りつつ、自分を再起動できるのも40代の醍醐味。
新たなピースを見つける
俺がユニコーンをまた続けられると思ったのも、自分を再起動して生まれた「空きメモリ」に、ちょうど収まるピースを見つけられたからかもしれない。
(本稿は奥田民生『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』からの抜粋記事です。)