無収入となる65歳から70歳、もしくは75歳までの空白期間を、自己責任で穴埋めしなければならなくなる未来が、相次ぐ法改正でほぼ確定しました。雇用義務は65歳までなので、2つ目の稼ぎ口がない人は下層老人まっしぐら。株や為替の乱高下で新NISAも怖い。そんな人生最大の危機がいずれ訪れますが、解決策が1つだけあります。それはいますぐ、「稼ぎ口」を2つにすること。稼ぎ口を2つにすれば、年収が増えて、節税もでき、お金が貯まるからです。『やりたいことが絶対見つかる神ふせん』から稼ぎ口のタネを見つけて、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』で、月10万円以上の副収入を誰でも得られるメソッドを公開しています。6000名を超える受講者を成功に導いた新しい働き方を手に入れましょう!
給料以上の副収入を獲得したから、人事に物申せた
パワハラやセクハラが横行するブラック職場に疲れ果て、辞表を提出したアラフォーOLがいます。転職先を見つけたわけではありませんが、うつ病で体を壊すよりマシです。職場でおきた理不尽なあれこれを人事にぶちまけて、退職届を叩きつけたのです。
人事の反応は予想外でした。昇格を約束して、彼女を遺留したのです。昇格して発言権を手にした彼女は、ここぞとばかりに職場改革に着手。オセロのごとく、ブラック職場をホワイト職場へとひっくり返しました。
なぜここまで大胆になれたのか。ちょうどその頃、給料を超える副収入を獲得したからです。辞めても食いっぱぐれません。だから理不尽な仕打ちに我慢する必要もなく、大胆な行動に出られたわけです。
面倒くさい人間関係から解放され、上司に媚びる必要もなくなった
クリティカルポイントは、その副収入が「勤労所得」じゃなかったこと。勤労という美しい語感に惑わされてはいけません。雇われて給料をもらう以上、雇い主や上司のいいなりです。収入源を誰かに依存した途端に、逆らえなくなる。パワハラやセクハラのような人権侵害が漏れなくついてくるということです。
『テルマエ・ロマエ』の作者ヤマザキマリさんによると、古代ローマの奴隷は多様で、教師や医師のような知的奴隷もいました。『武士の家計簿』でお馴染みの歴史学者・磯田道史さんは、「会社員もある種の奴隷」と言い切ります(*1)。
確かに古代ローマの奴隷は自由度が高く、貴族から給料をもらって普通に働き、結婚して幸せな家庭を築いていました。今のサラリーマンと変わりません。
でも一つだけ、決定的な違いがある。それは、奴隷は貴族になれなかったけれど、会社員は現代版貴族「法人オーナー」になれるということ。「法人オーナー」になると「やらされ仕事」をせずに「やりたい仕事」で稼げます。面倒くさい人間関係からも解放されるし、上司に媚びる必要もない。自分の価値観と良心に従って、彼女のように思い通りに生きられるのです。そこで具体的に、彼女が何をしたのか、見てみましょう。
法人経由で収入を得るだけで、手取りが倍増する
彼女の職場は副業禁止でしたので、副業が禁止されていない夫に「法人オーナー」になってもらいました。家族を法人化するだけなので、事務所も従業員もいりません。なぜ法人化したかというと、「意外な不労所得」が手に入るからです。
不労所得といえば家賃や印税ですが、初期の労力たるや莫大です。そこで彼女が着目したのは、労力がほとんどかからない「節税」と「補助金」でした。3時間と7万円かけて法人化すれば、手に入れられます。
なぜ「節税」が「不労所得」になるかというと、法人経由で稼ぐだけで、手取りが倍増するからです。たとえば税率は、課税所得330万円超の個人は60%ですが、中小法人は約20%です(*2)。消費税もかかりません。法人の7割は赤字なので、7万円の法人住民税しか払っていない。出費を損金にして、大胆に節税していたのです。
私は銀行で法人融資を担当しましたが、融資先の法人オーナーは例外なく資産家になっていました。社長の給料がいくらか、決算資料を見て私は知っていました。上場企業の社長はともかく、ほとんどの社長は私の同僚よりも安月給だったのです。それなのに、羽振りのいい優雅な生活ができたのは、出費を経費化して節税していたからです。
相乗効果が生まれて、副業のスキルが本業に波及した
彼女の場合、夫が総務や経理などのバックオフィスを担当。彼女は執筆・講師・コンテンツ制作などの情報ビジネスや、不動産投資などの賃貸ビジネスを分担しました。
副業で磨いたスキルは、本業にも還流しました。ライティングスキルを広報誌の執筆に活かし、講師としての話術をクレーム処理に応用。彼女のスキルは社内外で高く評価され、大学の教授陣にレクチャーする先生として、お声がかかるまでになったのです。
彼女が特別だったわけではありません。副業した人は誰しも成長するので、本業にも好影響を及ぼします。経営陣が優れた企業はそれを知っているので、副業を奨励します。ですからあなたも、思う存分に副業してください。
「うあの職場は副業禁止だからムリ」なんて、言い訳はやめましょう。家族の誰かを法人化して、その家業を手伝えば、副業にはなりません。
「言うは易く行うは難し」と嘆く人もいますが、学びに必要なお金と時間と努力をけちるから、失敗するのです。
「世の中、そんなに甘くはない」と感じた人は、その思考がネガティブな未来を引き寄せるのです。ネガティブな思考ほど、現実化します。
でも、行動さえすれば、今まで見えなかった景色が見えてくる。まずは、願い事をふせんに書いて並べてください。どうすればそれを実現できるのかも、ふせんに書きます。それだけで、「やりたいこと」が見つかります。『やりたいことが絶対見つかる神ふせん』のとおりにやれば、誰にでもできます。次に、ふせんに書いた「やりたいこと」を収益化します。『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい』にある副業未満の「副業ごっこ」から始めれば、副業禁止に違反しません。軌道に乗ったら法人化するだけです。
*1 【ヤマザキマリ×磯田道史】歴史は“趣味”ではない。“実用品”だ
*2 所得税20%+住民税10%+社会保険30%=60%。社会保険料は、労使折半の建前で給料を逆算するので、実質30%。わかりやすく控除等を除外。
参考資料:こんな簡単に儲かっていいの? 富裕層は皆知っている「史上最強の不労所得」
**本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』著者による書き下ろしです。