無給で週80時間 マスク氏のDOGE省で働きたい人々Photo:The Washington Post/gettyimages

 週80時間労働は魅力がないように思えるかもしれない。それが無給ならなおさらだ。しかしサラ・アームストロングさん(55)にとってはそうではない。

 アームストロングさんは電機メーカーの業務担当バイスプレジデントの仕事を辞めて、イーロン・マスク、ビベック・ラマスワミの両実業家が主導する政府効率化省(DOGE)に無給で参加する用意があるという。DOGEの発足は、連邦支出を削減し官僚機構を縮小するためドナルド・トランプ次期大統領が先月発表した。

「この国のために、それ以上に国民のために働く、とてもユニークな方法だと思う」。ペンシルベニア州在住のアームストロングさんはそう話した。彼女は公認会計士で、財務や業務運営の分野で30年以上働いてきた。

 起業家や暗号資産コンサルタント、不動産専門家、ソフトウエア開発者、保険会社幹部がDOGEのポストを狙っていると話す。削減すべき政府支出を見つける手伝いがしたいという。

 ラマスワミ氏とマスク氏は、「小さな政府」の運動家で構成する少人数のチームを雇う意向を示している。技術や法律の分野において米国で特に優れた頭脳を持つ人々に入ってほしいという。マスク氏はXに「報酬はゼロ」と投稿したが、DOGEのスタッフ全員に給与が支払われないという意味かどうかは分からない。DOGEのXのアカウントは「地味なコスト削減に週80時間以上取り組むことをいとわない」人材が必要だと投稿した。

 DOGEのアカウントとトランプ氏の政権移行チームにコメントを求めたが、回答はなかった。