>「HOWEVER」のタイトルを見て変だなと思う人は多いと思います、あんなに幸せそうなのに何でタイトルが「HOWEVER」=「しかしながら」なのかと。これは映画『卒業』のラストシーンを観て思いついたのですが、若き主人公が想いのあまり結婚式場から花嫁を奪いバスに乗りどこかへ向かう、それは美しいとも言えますが、僕には彼らの行く末が不安に思えたのでこのタイトルにしました。(UTA NET「言葉の達人」より)

 映画は美しい美談として終わるが、現実の世界はそうはいかない。その後、一体どうするのか……というところも人生である。

 タイトルの「HOWEVER」には、ミュージシャンとして表現したいことメッセージを落とし込む。これも戦略と表現のバランス感覚=“TKサウンドメソッド” だったのです。

「HOWEVER」の元ネタは「CAN YOU CELEBRATE?」というTAKURO氏の発言に対し、小室哲哉氏は今年2024年に出版した著書『WOWとYeah 小室哲哉 起こせよ、ムーヴメント』(神原一光、小学館)の中で、こう語っています。

>あの頃、ミスチルや、つんくのシャ乱Qなど、ヒットチャートをにぎわすミュージシャン同士が影響しあっていた実感があります。GLAYにもそういう影響を与えていたんだなと思うと、感慨深いものがありますね。

 2024年、デビューから30周年を迎えたGLAYは25年ぶりに紅白歌合戦に出場します。

“GLAY EXPO”という周年テーマを掲げ、一年間の活動すべてがフェスティバルという想いで進んできた最後のパフォーマンスとしての紅白歌合戦。

 GLAYの歌唱曲は、この記事を執筆している12月20日現在ではまだ発表されていません。私は90年代の音楽シーンを語る上でも象徴となる「HOWEVER」を聴きたいと強く思います。「しかしながら」ですけど。

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