ドナルド・トランプ氏の米大統領返り咲きに関連した投資で特に好調だったものを見ると、投資家は四つの展開を予想していることが分かる。移民規制の強化、新たな友人イーロン・マスク氏への恩恵、規制緩和、そして政府系住宅金融機関(GSE)である連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の株主への納税者からの資金移転だ。トランプ氏が公約に掲げた減税と関税が小型株に恩恵をもたらすという当初の期待は薄れた。そうした施策がインフレを押し上げるとの見方が広がり、債券利回りとドル相場が上昇したためだ。注目すべき「トランプ・トレード」、つまりトランプ次期大統領の政策に賭ける投資の中には、大統領選以降、非常に収益性の高いものが幾つかある一方で、成績が振るわないものもある。投資家は選挙結果への対応に苦慮しており、ウォール街が政治に度々手を焼かされていることが浮き彫りとなった。
トランプ・トレードの成功例と失敗例
投資家は移民規制強化や規制緩和など四つの展開を予想
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