グリーンランドの荒涼とした広大な氷床の下には、スマートフォンや電気自動車(EV)、ジェット戦闘機「F35ライトニング2」などさまざまな製造物に使われる原材料が眠っている。なかにはその埋蔵量が世界最大規模とされるものもある。だがそれを地中から取り出すのは至難の業だ。ドナルド・トランプ米大統領は、米国の安全保障上の理由からグリーンランドが必要だと述べている。グリーンランドの魅力の一つは、レアアース(希土類)や金属などの鉱物資源だ。米国は現在、一部の重要な鉱物の供給を主に中国に依存しており、中国は貿易戦争でこれを武器にする可能性がある。だが、グリーンランドは気候が厳しく海運には危険が伴い、インフラ整備と労働力も不十分であることから、ゴールドラッシュが約束されていながら長年手つかずのままだった。
グリーンランド鉱物資源、開発が容易でない理由
広大な島の厳しい気候と限られたインフラがレアアース採掘を阻んできた
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