投資家の一部は、21世紀の人工知能(AI)革命によって演算能力の巨大で活発な取引市場が生まれることに賭けている。20世紀に世界のエネルギー需要が原油市場の誕生につながったのと同じようなことが起きるというのだ。29日に設立を発表した新興企業コンピュート・エクスチェンジ(本社・カリフォルニア州パロアルト)は、データセンター運営事業者やクラウドサービス提供企業が自らの演算能力(業界用語では「コンピュート」)を販売できるオークションの実施を計画している。AI企業などの買い手はこのオークションを利用して、米エヌビディア製の画像処理半導体(GPU)「H100」や「H200」といった半導体群の処理時間を購入できる。