面接官を務める女性写真はイメージです Photo:PIXTA

この採用候補者、即戦力!――本当にそうだろうか。しかし、中には実績を誇張し、話を“盛る”人も少なくないことは容易に想像できる。もっともらしい話をする候補者は、実力者なのか、それとも偽物なのか。採用のプロは、候補者のウソをいとも簡単に見抜くことができるという。採用のミスマッチを生まないための“魔法の質問”は、知っていれば誰でも真似できる簡単なものだった。(クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)

「この人、話を盛っているな……」
面接官が本物と偽物を見抜く瞬間

「プロジェクトマネージャーとして全体を統括し、新規サービスの立ち上げに成功しました」

 中途採用の面接ではこのように、「この応募者、採用したら活躍してくれそうだ」と思わせる人材が少なからずやってきます。しかし、残念ながらその話が本当に信用できるとは限りません。

「それは凄いですね! どうしてそんな施策を思いついたんですか?」

「いつから、どのくらいの予算で、何人で取り組んだんですか?」

 こちらが興味を持つと、途端に会話に窮してしまうことが珍しくないのです。

 まったくの嘘ではなく、あくまで話を脚色しているということです。実際にはチームに所属していたのは間違いないが、施策を主導したのは別の人だったり、プロジェクトマネージャーの補佐だったりと全体のごく一部を任されていただけだったということはよくある話です。

 面接で話を盛る人は昔からいて、体感的には若い人に目立ちます。自分を高く評価してもらいたいのでしょうが、当然企業の人事によい印象を与えません。

面接のプロが盛られた話を見抜く
シンプルな方法

 話を大きく盛る人への採用側の対策としては、根掘り葉掘り話を聞いていくことに尽きます。2、3段階くらい話を掘り下げていくと、盛っている人はだいたいボロが出ます。話がふわふわし始めて、具体性がなくなるのです。

 別の見極め方としては、シンプルにその話が面白いかどうか。偉業を成し遂げた人の話は必ずピンチがあり、それを乗り越えるドラマチックな要素があるものです。

 面接で話を盛って実態以上の高い評価を得ても、良いことは1つも起こらないのです。話を盛るのは自分の評価を上げようとする気持ちが強すぎるからだと思いますが、面接では自分の評価を上げようと思わないほうがいいでしょう。

【詳しくは…!】「コイツ、盛ってるな…」面接で話を盛る人を一発で見抜く「魔法の質問」