株式投資にドルコスト平均法を採用している投資家は多い。だが、この戦略は常に最大の投資効果をもたらすのだろうか。ドルコスト平均法では、投資家は定期的に(例えば毎月1日に)一定額を投資する。そのため、株式の購入量は価格が安い時に増え、高い時に減る。株式の購入が市場サイクルに対応していれば、時間の経過とともに1株当たりの平均コストは下がるはずだ。しかし、筆者と研究助手のエライ・トゥルン、リリア・ベンラビア両氏がドルコスト平均法の有効性をテストした結果、年率ベースで一定株数戦略(投資家が定期的に一定数の株式または一定比率の株式を購入する戦略)よりも良好なパフォーマンスを示す一方、常にそうなるとは限らないことが分かった。具体的には、ドルコスト平均法のパフォーマンスを長期的に見た場合、一定株数戦略を年間0.4ポイント上回るが、下落相場では一定株数戦略に劣後する。
ドルコスト平均法は有効か? 数字は語る
上昇相場では好調だが、下落相場では一定株数戦略に劣後
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