4月30日に発表された1-3月期の米経済の落ち込みは、リセッション(景気後退)の前兆ではないかもしれないが、大半のエコノミストが予想していた水準以上だった。この統計全体を通して読み取れる主なストーリーは、ドナルド・トランプ大統領の関税が経済成長を人質に取っているというものだ。米商務省経済分析局(BEA)が発表した実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済み年率換算で前期比0.3%減少した。悪化分の大半は輸入の急増によるものだ。1-3月期のモノとサービスの輸入は41.3%増加し、モノだけでは50.9%増加した。トランプ氏が導入したさまざまな国境税(関税)の発動を前にした企業の駆け込み需要が背景にある。輸入はGDPを5.03ポイントも押し下げた。
【社説】関税で縮む米経済
1-3月期GDP減少の背景に貿易巡る混乱
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