キリスト教カトリックの総本山バチカン(ローマ教皇庁)では次のローマ教皇を決める秘密選挙「コンクラーベ」が行われているが、中国は既に、次の教皇を政治的誘惑の場に導くことを望んでいるようだ。中国は教皇の空位期間中に、2人の人物を新たに国内の司教の座に据える動きを進めている。これによって次の教皇は、中国の権威主義的独裁者にどれほど進んで協力するのか見極めるための試験の場に、すぐにさらされることになる。1949年に権力を奪取した中国共産党は、国内のキリスト教信仰の一掃を試みた。しかし、この試みに失敗した共産党はその後、教会の支配権を手に入れようとしてきた。中国政府によって承認された上海教区と河南省新郷教区の代表者らは先週、政府が認めた候補者の中からそれぞれの教区の新司教を選出した。
【社説】次の教皇に盾突く中国
バチカンが任命した司教の交代を画策
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