米メタ・プラットフォームズは、強力な人工知能(AI)モデル「Behemoth(ベヒモス)」の発表を延期しており、巨額のAI投資の方向性を巡り社内で懸念が高まっている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、メタのエンジニアらは大規模言語モデル(LLM)であるベヒモスの性能を大幅に向上させることに苦心しており、従来バージョンからの機能改善が一般公開を正当化できるほど十分か、社内で疑問の声が上がっている。開発の初期段階では、メタ初のAI開発者向けカンファレンスの開催に合わせて4月にベヒモスを発表する方針が社内で決まっていた。メタはカンファレンスに先立ち、AIモデル群「Llama(ラマ)」の二つの小型モデルを発表した。だがその後、より大規模なベヒモスの公開について社内目標を6月に延期。現在ではさらに延期し、今秋以降となっている。