頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが20万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

「できればやってもらえると、ありがたい」と言う人は仕事ができない。仕事ができる人は何と言う?Photo: Adobe Stock

感情に訴える指示を出さない

上司が指示を出す際には、非常に注意しなければならないポイントがあります。

それは「感情に訴えないこと」です。

具体的に言うと、「前置き」と「語尾」に注意が必要です。

例えば、「できればやってもらえるとありがたい」とか、「可能ならやってもらえると助かる」といった指示を聞いたことがあるのではないでしょうか?

私も実際に、そういった言い方をしてしまうことがあります。

このような指示の背景には、上司の保身があります。

つまり、「自分が嫌われたくない」という思いから、「できればこれをやってもらえるとありがたい」といった、曖昧な表現になってしまうのです。

しかし、実際には「やってほしい」という明確な意図があるわけです。

ところが、受け取る側からすると「可能ならば」と言われたら、「可能じゃなかったらやらなくてもいいのかな」と考えてしまいますよね?

その結果、業務の指示が曖昧になってしまいます。

実際にその人がやらなかったとき、上司は怒ることがありますが、そうすると「言っていることとやっていることが違う」と受け止められてしまいます。

「可能ならばって言ってたのに、やらなかったら怒られた。あの上司、なんだかよくわからない」といった印象を持たれてしまうのです。

したがって、この問題の解決策は非常にシンプルです。

はっきりと「~してください」「お願いします」と伝えればいいのです。

例えば、新卒社員が挨拶をしてこなかったとき、「もっと笑顔で元気に挨拶した方が気持ちいいじゃん。そうしてもらえると助かる」と言うのではなく、「挨拶はしてください」と明言すべきです。

同様に、「この資料は来週の金曜日までに作ってください」といったシンプルな業務指示でなければ、相手は動けません。

だからこそ、上司の皆さんには、発信の仕方を見直していただきたいのです。

前置きや語尾を曖昧にしてしまうと、相手に伝わりにくくなります。

ぜひ、今回の内容をもとに、指示の出し方を改善してみてください。

(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者、西原亮氏が特別に書き下ろしたものです)