この連載は、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車など多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんによるものです。
本書の読者からは、
「言葉の引き出しが増えた!」「載っている言葉を1つでも多く使いたいと思った」「繰り返し読みたい本になりました」
といった感想がたくさん届いています。
相手も自分も大切にするコミュニケーションのヒントが満載の本書から、シンプルで好印象を残すあいづちをご紹介します。

「そりゃ好かれるよね…」感じのいい人が無意識に言っている、「安心感を与えるあいづち」とは?Photo: Adobe Stock

どんなあいづちを打っていますか?

 会話をしていると必ずあいづちを打つタイミングが訪れます。
 例えば、

(無表情で)
「へえ」
「ふ~ん」

 などのあいづち。決して間違いではありませんが、会話の内容によっては、相手から「この人、ちゃんと聞いてるのかな?」と思われるかもしれません。
 相手を肯定し、安心感を覚えてもらうために、

(表情豊かに)
「そうでしたか」
「それは◯◯ですね」

 などと、包み込むようなやさしい微笑みを添えながら、相手を全肯定するイメージであいづちを打ちましょう。表情も大切です。

 相手の会話に理解を示す時は、

「なるほど!」

 のリアクションもよいですね。シンプルで奇をてらわないあいづちが好印象です。
「手をポンと打つ」「メモを取る」などの動作を加えると、より納得した感じが伝わります。

承諾の気持ちを伝えたい時

 相手に、良いですよ、OKですよという意思を伝えたい時は、

「もちろんです」

 もおすすめです。
「当然です」「言うまでもないことです」と、相手を完全に受け入れる懐の深さを表せます。

「もちろん」を漢字で書くと「勿論」で、「論ずる勿れ(ろんずるなかれ)」の意味。つまり「話し合うことではない(ほど当然だ)」という肯定の言葉です。

あいづちは思いやりのコミュニケーション

 話し手は、自分の説明や相談が「うまく伝わっているかな?」と、どこか心配や不安を抱えているもの。そんなときに、聞き手が理解を示すあいづちを打ってくれると、相手には安心感が生まれます。

 プレゼンや打ち合わせなどの説明には「わかりやすいですね」とあいづちを入れるのもいいですね。

(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)