この連載は、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車など多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんによるものです。
本書の読者からは、
「言葉の引き出しが増えた!」「載っている言葉を1つでも多く使いたいと思った」「繰り返し読みたい本になりました」
といった感想がたくさん届いています。
相手も自分も大切にするコミュニケーションのヒントが満載の本書から、相談されたときのアドバイスについてご紹介します。

【相談された時】普通の人は、アドバイスして嫌われる。では、感じのいい人はどうしてる?Photo: Adobe Stock

相談されたとき、どう答えてる?

 悩んでいる人から相談を打ち明けられたら、まずは何と返していますか?
 例えば、

「こうすればよかったんじゃない? 」

 などといきなりアドバイスから入る人もいるでしょう。

 決して間違いではありませんが、まずは勇気を出して打ち明けてくれた気持ちに寄り添ってみませんか?
 例えば、

「それは、つらかったですね」

 こんなふうに相手の気持ちを代弁し、理解者として耳を傾けましょう。
 よかれと思っても、いきなりアドバイスを始めるのは禁物です。

 そして、

「打ち明けてくれてありがとう」
「相談してくれてありがとうございます」

 といったように、頼ってくれたことへの感謝を伝えると、相手も「話してよかったんだ」
「頑張って伝えた甲斐があった」と安心します。

解決策を伝えるとき

 悩みを打ち明けられているのですから、解決策やアドバイスが必要なときもあるでしょう。
 そんなときは、

「私も昔、似た経験をしたことがあって」

 といった切り出し方がおすすめです。

 知識や正論が必ずしも解決策にならないことも。実際の体験をもとにした言葉には、相手も耳を傾けやすいものです。

行き詰まっている人には

 相手の悩みが深い場合は、場所を変えて外(できれば公園など自然の中)を一緒に歩きながら話すのもおすすめです。

 見える景色が変わると気分転換になり、気持ちがほぐれて新しい考え方や発想、違う角度で悩みを見つめることができたりします。

 体を動かして血流が促されると、体の緊張がほぐれてリラックスにも繋がりますよ。

(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)