ブルーリッジ山脈の懐に抱かれたこの地では、2棟の低層レンガ造りの建物内で数十人の従業員が米軍用パラシュートを製造している。生地の裁断と縫製は正確さが求められ、誤差の許容範囲は極めて小さい。米陸軍と海兵隊が使用する「MC-6」パラシュートのメインキャノピー(本体部分)の製造には27工程を要する。縫い目を1カ所でも縫い飛ばすと重大な欠陥とみなされる。ミルズ・マニュファクチャリングの従業員の多くがミシンの前でこのような作業を何年も続けてきた。一時的な法的保護の下で生活・就労している移民は社員全体の約4分の1を占める。トランプ政権が批判してきたこうした法的保護について連邦最高裁は5月19日、米国に住む約35万人のベネズエラ人から剝奪することを認めた。