
事業の中枢に位置づけられ、“花形部署”と見られることも多い「企画部門」。しかし、キャリアの観点で見ると、企画職にはリスクも存在します。特に大手企業の若手企画職は、注意が必要です。(アサイン シニアエージェント 平松 力)
若手企画職が陥る
「キャリアの落とし穴」とは?
「企画職に挑戦してみたい」
「今の部署は企画と名がついているが、この先のキャリアが見えない」
日々、転職支援の現場で候補者の方々と向き合う中で、こうしたご相談をいただく機会が増えています。
確かに、企画職は全社的な視点を持ち、経営に近い立場で価値を発揮できる点から、人気の高い職種の一つです。
しかし一方で、その職務内容は業界や事業フェーズによって大きく異なり、専門性の定義もあいまいであるがゆえに、体系的なキャリアパスを描きにくい職種でもあります。
今回は、企画職におけるキャリア形成上の落とし穴となり得るポイントを整理するとともに、市場で評価される企画人材に共通する視点と実務の向き合い方について解説します。
すでに企画領域でご活躍されている方はもちろん、これから企画系のキャリアを志向される方にとっても、ご自身のキャリア戦略を見直すきっかけとなれば幸いです。
「企画職」の具体的な業務とは?
外からは華やかに見える一方で……
企画職とは、企業や事業が一定の規模に到達し、持続的な成長を続けるために計画的かつ戦略的な運営が求められるフェーズにおいて、新たに必要とされるポジションです。
中長期的な経営判断を支援し、意思決定の質を高める役割を担うため、各部門との連携・調整を通じ、事業全体での視点を持った付加価値の創出が求められます。