ウクライナがロシアの空軍基地に行った前例のないドローン攻撃によって、ロシアのウクライナに対する戦争遂行能力が弱められ、米国など遠くの敵対国を脅かす能力も損なわれた。この変化は戦略地政学的に大きな影響をもたらす可能性がある。ロシアがウクライナへの誘導ミサイル攻撃に使用し、核戦争が起きた場合に敵を攻撃する航空機の大部分が、今回の攻撃で損傷を受けたか破壊された。攻撃の標的となった数十年前の戦略爆撃機ツポレフを、ロシアはもう製造していない。つまりロシアは国境を越えて軍事力を展開する手段の要を失ったということだ。これより新しいロシア製航空機は、より近代的で機敏だが、破壊された爆撃機が持つ極めて重要な特質が欠けている。最も重要なのは、航続距離と搭載可能な弾薬の量だ。ウクライナ当局やオープンソースの情報アナリストによると、現代の戦争に不可欠な空中指揮統制にロシアが使用している希少な航空機も破壊された。
ウクライナの奇襲、ロシア軍事戦略に打撃
前例のないドローン攻撃で多数の戦略爆撃機が破壊され、米国など遠くの敵を脅かす能力も損なわれた
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