
米国の学校、特にその中でも名門の一大学が、新進気鋭の中国当局者に統治を学ぶ場を長年提供してきた。中国共産党とつながりのある中国人留学生を排除するというトランプ政権の新たな取り組みは、この慣行を終わらせるかもしれない。
中国共産党はこの数十年の間、何千人もの中堅・上級官僚を米国の大学キャンパスに派遣し、幹部研修や大学院での研究をさせてきた。ハーバード大学は人気の高い送り込み先であり、中国では国外トップの「党の学校」と一部で評されている。
このようなプログラムの卒業生には、元副主席や、中国の指導者、習近平国家主席のために第1次トランプ政権との貿易交渉を担当した首席交渉官が含まれている。
マルコ・ルビオ米国務長官は5月28日、米当局が中国からのビザ申請の基準を厳格化すると発表し、「中国共産党とのつながりを持つ者や重要分野で学ぶ者を含む中国人学生のビザを積極的に取り消す」予定だと述べた。
声明は、トランプ政権が共産党とのつながりをどのように評価するのか、またどの程度のつながりがビザ取り消しにつながるのかについては言及しなかった。中国では一般に、党員資格が政府・民間部門のどちらでもキャリアアップに役立つと見られており、高位の職を目指す当局者には必須条件だ。
中国外務省の毛寧報道局長は5月29日、米国の動きが「中国人学生の正当な権利と利益を著しく損なった」と述べた。