東京に出れば成功が約束されるわけではない
――どういうことでしょうか。詳しくお聞かせください。
びーやま:首都圏の出身の方ならわかると思いますが、東京にいれば勝ち組になれるほど世の中は甘くありません。
もちろん、東京にいればチャンスの数は多くなる傾向はありますが、そういったチャンスのほとんどは日本屈指のエリートが持っていってしまいます。それはそうですよね。普通に東大や一橋、東京科学、早慶などがいる場所ですから。
ですので、東京にいれば成功できるなんてことは決してなくて、そこにはその環境に耐えうる実力が必要なわけです。
そしてその実力の証明となるのが、偏差値的な基準だと僕は思っています。
こんな言い方をすると横暴に聞こえるかもしれませんが、東京の無名大学になんとなく進学したところで人生が約束されることはまずありません。
――理解できました。実力がマストなわけですね。
びーやま:そういうことです。せっかく地方から来るわけですか、それならちゃんと東京でも戦える環境にいられたほうがいいに決まっています。
加えて、MARCHが簡単でないのは間違いないですが、才能の世界かと言われたらそんなこともないので、ちょうどいい基準なのではないでしょうか。
そのため、そういった基準を設ける親御さんの気持ちには「中途半端に東京にいっても意味がない」ということが含まれているんだと思いますし、間違った意見だとも思わないです。
――びーやまさんは関東圏とはいえ、ご出身は茨城で、みずから田舎育ちだと宣言されています。同じように名門大でなければ上京はしませんでしたか?
びーやま:そうですね。早稲田に受かることだけ考えて勉強していたのでなんとも言えませんが、名門大学でなければ東京の大学は選んでいなかったかもしれません。
実際に東京の大学は偏差値55以上の大学しか受けていません。
当時は今ほど明確に言語化ができていたわけではないですが、なんとなく中途半端な上京は意味がないとは感じていました。
もちろん、そういったリスクのない東京出身の人を羨ましく思うこともありましたが、目の前の試験に合格すればいいだけのことだと割り切って頑張った記憶があります。
――すごい覚悟ですね。
びーやま:今思えばそうですね。
なので、今の地方の受験生にも覚悟を持って頑張ってほしいなと思います。「どうして自分だけ」と思うこともあるかもしれませんが、高いハードルを乗り越えて進学するのは想像以上に自信にもつながりますからいいことも多いです。
やることは勉強だけですから、自分を奮い立たせて頑張ってほしいです。
――ありがとうございました。大変勉強になりました。
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。
高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。