「なぜか出世しない人」に共通する“たった1つのNGグセ”写真はイメージです Photo:PIXTA 

人事、採用、マネジメントをはじめ、人間関係の困りごとを解決する連載第9回は、「仕事ができる人」の特徴を解き明かす。優秀な人とはどんな人か、「仕事ができる」状態になるにはどういう能力を磨けばいいのか。実は、シューティング・ゲームが得意な人こそピンとくる能力があるかもしれないことなどを解説する。(人材研究所ディレクター 安藤 健、構成/ライター 奥田由意)

全方位に「優秀」な人はいない
使えない人に転落する例も

「仕事ができる人」「優秀な人材」という言葉をビジネスの世界ではよく耳にします。職場のマネージャーや人事なら、そういう人を採用したいと思うでしょうし、意識の高いビジネスパーソンはそういう人材になろうと志向しているでしょう。

 しかし、この「優秀さ」という概念については、私はかねてより違和感を持っていました。もともと心理学を学び、福祉の業界にいた経験からすると、「優秀」という言葉はタブー視されることもあります。全ては個性、ハンディキャップや障害、病気なども含めて、それぞれが持つ特性に過ぎないという思想があるからです。

 その後長らく人事業界に身を置き、改めて「優秀さとは何か」を考えるようになりました。もちろん企業は営利組織である以上、社員が高いパフォーマンスを発揮し、一定の価値を生むことを求め、そのための指標として「優秀さ」を求めるのは当然のことでしょう。