第二志望への進学で奨学金はあり? なし?
――よく理解できました。先ほどのお話だと、名門大学に進学すれば生涯でのメリットが上回るということでしたが、第二志望以下の大学の場合はどうですか? 奨学金を借りて進学すべきですか?
びーやま:絶対的な正解はないので、ちゃんと受験生や家庭ごとで正解を出してほしいですが、僕なりに考えると偏差値は55以上の大学ならいいのではないかと考えています。
――どういった理由ですか?
びーやま:偏差値55以上だと学部によってMARCHの下位学部、文系だと成城や成蹊、明治学院、國學院、理系だと芝浦工大などが入ってきます。
このあたりの大学であれば、優良企業への就職も難しくないですから、奨学金を返済するめどもたって、人生レベルの収入も安定すると思います。
――結構厳しいというか、優秀なラインですね。
びーやま:そうですね。
ただ、超えられない壁でもありません。本来行かなくてもいい大学に奨学金を借りてまで行くわけですから、このくらいのハードルは超えないと結果として人生が苦しくなる気がします。
加えて、これ以下の大学が第二志望だったとして、「奨学金を借りてまでいきたいですか?」というのはあると思います。
もちろん、第一志望だったらなんの問題もないので是非という感じですが、第二志望以下だった場合はどこかで妥協した気持ちを持ちながら進学するわけで、モチベーションもやや低い、奨学金は変わらずにかかる、就職後もやや苦戦するとなるわけで、慎重になったほうがいいとは思います。
――なるほど、奨学金が持つデメリットと釣り合わないと。
びーやま:そうですね。メリットよりもデメリットが際立ちやすくなるのはあると思います。
ただ、繰り返しになりますが、この点に関しては本当に家庭ごとにちゃんと話し合ってほしいです。もっと上じゃなきゃダメということもあると思いますし、国公立オンリーということもあるでしょう。
――ちゃんと考えることが大事ですね。
びーやま:間違いありません。
極端な考え方ですが、大学は18歳じゃなきゃ入れない場所ではありません。お金の心配を減らしたいなら一度働いてから大学に入ることもできます。
海外だとそういうケースは普通ですし、日本でもそういった方は意外といます。
いつでも、誰にでも大学の門は開かれていますから、どの選択が自分らしく生きていけるのか、考えてほしいです。
「どうして自分だけこんなことを考えなければいけないんだ」と思うかもしれませんが、10代のうちからこれだけ人生のことを真剣に考えられる人は社会に出てからも通用します。しかもかなり高いレベルでです。
変に腐らず、焦らず、じっくり考えてほしいと思います。
――ありがとうございます。大変勉強になりました。
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。
高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。