2025年、いよいよ60歳を迎えた奥田民生。本連載では奥田民生の10年ぶりの本『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』の中から、民生流の「心の持ち方、生きるヒント」を紹介する。NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」や吉川晃司との新ユニット「Ooochie Koochie」(オーチーコーチー)も話題の奥田民生は、これまでどのように考え、どのように働き、どのように周りとの関係を築いてきたのか。その頭の中をのぞいてみよう。(構成/ダイヤモンド社・石塚理恵子)

Photo by Takahiro Otsuji
仕事で「移動」を楽しむ
俺はツアーが「旅」みたいなものだから、実は「旅行」は興味がない。
ホテルも古くても新しくてもどっちでもよくて、寝れればそれで十分派だ。
「ファーストクラス」を体験してみる
ただ「移動」については割と好きで、いつも結構楽しんでいる。
そういえば昔、ニューヨークでレコーディングをしたその帰りの飛行機で、はじめてファーストクラスに乗ったことがあった。
ビジネスからファーストへのアップグレードだったのだけど、それはそれはすごかった。
「ファーストはこんなにも違うんか!」と。
寝るときはフルフラットだし、飲んだくれられる。
体験してはじめてわかることがある
俺はラッキーだっただけだけど、「ファーストクラスに乗る」っていうのは「喜び」なんだということはよくわかった。
いまはビジネスクラスもかなりいいから「もう乗らなくてもいいかもな」とは思っているけど、ただ「ファーストクラスに乗ったことがあるぜ」って言えるのはちょっとうれしい。
ちなみに俺は飛行機に乗る回数は多いけど、いままで一度も「マイレージ」を貯めたことはない。
「もったいない」って言う人もいるけれど、飛行機は仕事で乗ってるだけだから、別に俺の金でもないわけだし、ポイント自体、興味がない。
新幹線は「グリーン車」「グランクラス」
普段、贅沢はしない方だけど、新幹線だけは「グリーン車」と決めている。
昔はタバコが吸えたし(いまは吸えない)、あの広さ、空間がいい。
お金で買える経験を「モチベーション」に変える
だからツアーで新幹線のグリーン車に乗るのはひそかな楽しみになっていて、「いつでもこれに乗れるようがんばろう」というモチベーションにもなっている。
グランクラスもすごくおすすめ。
あれはイスもすごくて、飛行機のビジネスクラスくらいの広さがある。
アテンドサービスも付いてて最高。
いいものを体験すると人生は変わる
これは経験してみてほしい。
これを知っているか知らないかで、人生が違うんじゃないかと思うレベル。
こういう少しの金で買える「ちょっといい経験」は、一度してみるといいかもしれない。
(本稿は奥田民生『59-60 奥田民生の仕事/友達/遊びと金/健康/メンタル』からの抜粋記事です。)