比較することで両方の良さに気がつける
――「一応知っておく」というのが大事なんですね。
びーやま:そうです。しかも、東京の大学も調べることによってかえって地元の大学のよさがわかることは多々あります。
たとえば、地方の企業だと、その地域の国公立大学などは就職枠を別で用意していることもありますから、そういったメリットにも気がつけます。
比較してみたら、地元の大学が国内でもトップクラスの研究をしていたなんてこともザラにあるでしょう。そういったことも、「ここしか考えていない!」という狭い視野だとかえって見えないので、まずは広く考えてほしいなと。
現時点では地元での就職を考えていたとしても4年間あれば考え方が変わることもありますから、一応知っておくということはしておいてほしいです。
――びーやまさんは大学進学で上京したわけですが、それはどうしてですか?
びーやま:地元のことは好きだったんですが、地元の大学に魅力を感じなかったんです。「特にダメな点があるわけでもないんですが、これというものもない」。そんな感じでした。
なんか中途半端だなと思ったときに早稲田とかを視野に入れたらワクワクして、それで志望しました。当時の成績は散々だったので浪人もしましたが。
「東京の大学か悩んでいる」という学生は僕みたいな人が多いと思います。「別に地元の大学も悪くないけど、なんかモヤモヤもする」みたいな。「東京に出る!」と決めている人はそもそも悩みませんから。
なので、僕みたいに悩んでいる人は一度オープンキャンパスで都会の大学を見てみるのもいいかもしれません。別に「絶対に東京」とは言いませんから、その地方で一番栄えている都市の大学などにいってみるのがいいでしょう。雰囲気はわかると思います。
――その後、早稲田に進学されてどうでしたか?
びーやま:いい意味でカルチャーショックでした。「世の中って広いな」と心の底から思いましたし、毎日が刺激的でした。
それまでの僕は地元のコミュニティが世界そのものだったんです。高校生って学校の友人・先生か家族か地域の人くらいとしかコミュニケーションをとらないじゃないですか。だから世の中のことをあまり知らなかったんです。
でも、早稲田に進学したらそうじゃないわけです。全国から優秀な人が集まって、留学生もたくさんいる。
東京の名門大学なので、すごい大人たちも大学に出入りしています。「自分も頑張らなきゃ」って本当に思いましたね。
今でもこういった環境に身を置けることが東京の大学の最大のメリットかもなと考えています。
――すごくいいですね。大学にいく本来の意味に近いというか。
びーやま:それならよかったです。
なので、地方でも東京でもどちらでもいいですが、ちゃんと両方を調べたうえで最後は意思決定してほしいと思います。「地方の大学にはこういう魅力がある」「東京の大学にはこういう魅力がある」というのをちゃんと理解してから進学すれば、どちらを選んでもいい大学生活が待っているでしょう。
――ありがとうございました。
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。
高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。