米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は1日、経済活動は安定しており、FRBには追加関税が物価と経済成長に及ぼす影響を観察してから利下げを開始する余裕があるとの見方をあらためて示した。ポルトガルで開催された国際会議で「われわれは単に少し時間をかけているだけだ」とし、「米国経済が堅調である限り、もう少し様子を見ながら(関税の)影響を見守るのが賢明だと考えている」と話した。この会議は欧州中央銀行(ECB)が主催。パウエル氏のほか欧州とアジアの中銀関係者が登壇した。このところ投資家の間ではFRBが年後半に政策金利を少なくとも2回引き下げるとの予想が高まっている。4月と5月のインフレが一部のエコノミスト予想より緩やかだったためだ。