ドナルド・トランプ米大統領は、7月の雇用統計が気に入らなかったために労働省労働統計局(BLS)の局長を解任したが、自身には何の役にも立たなかった。さらに、同氏がBLS局長の後任に指名した、シンクタンク「ヘリテージ財団」のチーフエコノミスト、E・J・アントニ氏にとっても何の助けにもならなかった。アントニ氏は今や、雇用統計に対する国民の懐疑的な見方を払拭し、この統計が信頼できることを示さなければならない。まず、BLSの統計が近年ますます変動の激しいものになっていることを前提に考えよう。7月の雇用統計では、5月と6月の就業者数の増加幅が合計25万8000人分下方修正された。これにより、今春に米経済成長が停滞したことが示された。トランプ氏はその後、統計の数値が「共和党を、そして私を悪く見せるために不正操作された」と根拠を示さずに主張した。
【社説】E・J・アントニ氏の労働統計に関する全て
BLS局長候補にデータの信頼性を高める計画はあるか
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