数カ月にわたる取り組みと4日間で2回の首脳会談を経て、ドナルド・トランプ米大統領は、ロシアとウクライナの首脳が戦争終結に向けた直接交渉に近づいていると主張している。大変なのはここからだ。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を同室させるのは容易ではない。だがそれにもまして、停戦の仲介、さらにロシアによるウクライナ再侵攻を抑止する恒久的な和平を実現することは、トランプ氏がこれまでに直面したことのない大きな外交課題になるだろう。ウクライナの他の地域の前線を凍結すべきか。ロシアとウクライナの交渉や、ウクライナを長期的に保護する平和維持部隊の派遣で、欧州各国は役割を果たすのか、果たすとしたらどのような形を取るのか。ゼレンスキー氏が欧州と米国に求める安全の保証で、プーチン氏が受け入れられるものは何か。こうした問題が浮上するだろう。