カナダ政府は22日、米国からの輸入品に3月から課してきた25%の関税を、対象品の約半分について撤廃すると表明した。米国との通商関係を仕切り直す狙いだ。ただ、マーク・カーニー首相は、米国製の鉄鋼、アルミニウム、自動車に対する25%の関税は据え置く方針を示した。今回、9月1日付での関税撤廃を決めたのはオレンジ果汁、ピーナツバター、ワイン、蒸留酒、ビール、家電製品、オートバイなど約210億ドル(約3兆円)分だ。カーニー首相は前日にドナルド・トランプ米大統領と電話で会談していた。両国が関税を巡り8月1日の期限までに合意し損ねてから初の協議だった。カーニー氏は22日の記者会見で、一部の輸入品に対する関税を廃止することで、双方の貿易の大半が平等になるとの認識を示した。米国は、カナダからの輸入品が米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に準拠している限り、25%の関税を免除している。カナダ側も米国からの輸入品を同様に扱う。
カナダ、米国への25%関税撤廃へ 鉄鋼などは含まず
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