純資産が約1000億ドル(約14兆7000億円)のインドの大富豪ムケシュ・アンバニ氏は、自身が会長を務める複合企業リライアンス・インダストリーズの運命はインドの台頭と密接に結びついている、とたびたび語ってきた。同社の経営理念の一つは「インドにとって良いことはリライアンスにとっても良いことだ」というものだ。しかし、インドにとって悪いことが必ずしもリライアンスにとって悪いことになるとは限らない。トランプ米政権がインドに50%の追加関税を課したことで、インドの中小メーカーは対米輸出で数百億ドルの損失を被る可能性がある。この措置は主に、2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、インドが大量のロシア産原油を割引価格で購入していることに対する制裁で、米国はこれがロシアの戦費調達を助けていると指摘している。
インド大富豪、ロシア産原油購入でも米制裁免れる
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