「勉強しているのに結果が出ない」「長文が読めない」「何から手を付ければいいか分からない」――英語学習において、こうした悩みを抱える人は少なくありません。しかし、それは特別な才能がないからではなく、正しい順番とやり方を知らないだけです。“受かるための戦略”を正しく理解すれば、どんな逆境からでも英語力は飛躍的に伸びていきます。
話題の書『9割受かる英語勉強法』の著者、松原一樹さんに今回は、やる気「ゼロ」の状態を「1」にする方法を教えてもらいました。

【受験のプロ解説】やる気「ゼロ」の状態を「1」にする方法Photo: Adobe Stock

やる気には2種類ある

 僕は「やる気には2種類ある」と考えていて、段階的にやる気を高めていく方法を指導しています。

【やる気を高める2ステップ】
◎ステップ1……やる気「ゼロ」の状態を「1」にする
◎ステップ2……やる気「1」を「100(MAX)」にする

 ステップ1は、やる気「ゼロ」の状態から抜け出し、「頑張れば合格できる」という実感を得るステップです。やる気「ゼロ」の状態とは、次の状態のことです。

【やる気ゼロの状態】
・大学に行きたい(TOEIC(R)を受けたい)と思いながら、「自分には無理」と決めている状態
・勉強をはじめたけれど続けられず、三日坊主で終わってしまう状態
・現状を変えたいと思いながら、変え方がわからない状態
・勉強のしかたがわからず、どこから手をつけていいかわからない状態

 大学受験の場合、やる気が「1」にならない一番の原因は、「目標設定」、つまり「志望校選び」にあります
目標は、高すぎても低すぎても、やる気を失います。
目標が高すぎると、「実現できる、達成できる」という実感が持てないため、頑張る意欲が湧きません。

 一方で、レベルの低い無難な目標だと、成長欲求(過去の自分を超えたいという欲求)が満たされないため、こちらもやる気を失います。

「どうせ自分は難関大学には入れない」とネガティブに考えたり劣等感を覚えたりして、努力を放棄することもあります。

 やる気を「1」にするには、「できる」という小さな実感を持つことです。そのためには、客観的に自分の学力を見極めながら、
「頑張れば届く距離」
に目標を置くことが大切
です。

 適切な目標を設定するには、「本当に行きたい大学」と、「今の自分の学力差」を埋める方法が「あるか」「ないか」を検討します。

「受験指導のプロにアドバイスをもらう」
「参考書やネット上に掲載されている合格体験記と照らし合わせる」
「自分と同じような境遇の人がどの大学に入ったのかを調べる」
などして、自分の現在地と目標の距離が適切かを判断します。

【適切な目標の決め方】(大学受験を例に)
(1)今の自分の学力を無視して、「自分に『無限の学力』があると仮定した場合、本当に『行きたい大学』はどこか?」を考える
(2)「今の自分の学力(現実)と本当に『行きたい大学』に求められる学力(未来)の差を埋める具体的な勉強法があるか」を考える

 ポイントは、「成績を上げるための具体的な勉強法があるか、ないか」です(自分で判断できない場合は、受験指導者や先輩などに話を聞いてみることが必要)。

・具体的な勉強法がある場合……本当に「行きたい大学」を目標(志望校)にする
・具体的な勉強法がない場合……志望校のレベルを下げる

「過度にやさしすぎず、過度に難しすぎず、届くか届かないかのレベル」に目標を設定すると、やる気「ゼロ」の状態から、一歩前に踏み出すことができます。