米アラスカ州南東部の諸島に広がるトンガス国有林の伐採減少の影響が、ニューヨーク市クイーンズ区アストリアにまで及んでいる。当地では米老舗ピアノメーカー、スタインウェイ・アンド・サンズが、市内で最も古い工場の一つでピアノを製造している。スタインウェイは、自社のピアノの音の響きはトンガス国有林から供給されたシトカスプルース材のおかげだと考えている。ピアノの響棒や支柱、響板、白鍵は全てシトカスプルースで作られている。だが、その供給が危ぶまれている。スタインウェイにとってシトカスプルースの唯一の供給元であるバイキング・ランバーによると、アラスカ州南東部のほぼ全域を占めるトンガス国有林での伐採不足で木材が底を突きかけているという。