ドナルド・トランプ米大統領が西部カリフォルニア州ロサンゼルスに州兵を派遣した件を巡り、連邦裁判所は2日、違法とする判断を下した。トランプ氏の移民政策を執行させるための派兵は、連邦議会の承認がない限りは米国内での法執行への米軍利用を禁じた1878年の法律違反に当たるとする州側の主張を認めた。トランプ政権は、カリフォルニア州には派兵に異議を呈する法的根拠がないと主張。司法省は「移民法の執行行為に携わる移民・関税捜査局(ICE)職員を州兵が保護する際に、連邦移民法を執行しているのはICE職員だ」と主張した。一方、カリフォルニア州は、ロサンゼルスでの州兵への指示は国防総省自体の規則への違反だと指摘。この規則は、軍に法執行を支援する際の「治安機能、群衆・交通制御、またチェックポイントの運営・人員配置」を禁じている。同州は軍関係者が少なくとも2度にわたり民間人を拘束し、州内の数カ所に境界線を張ったと主張した。