半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、米中両政府を満足させようとしているが、それは困難な綱渡りをしているようなものだ。エヌビディアが競合インテルに50億ドル(約7400億円)の投資を発表すると、ドナルド・トランプ大統領はこれを称賛。米政府は最近、インテルの株式10%を取得していた。フアン氏はインテルのリップブー・タンCEOとのビデオ会見では、データセンターやパーソナルコンピューター(PC)向けプロセッサーを製造する新たな提携について語り、笑顔も見せた。エヌビディアは米国で称賛されているが、世界で最も価値のある企業となった同社にはさまざまな障害が積み上がっている。中国政府は今週、エヌビディアの主要製品を購入しないよう国内企業に指示し、同社が独占禁止法に違反していると非難。政府の指示もあり、エヌビディアの中国顧客は、人工知能(AI)向け半導体「H20」の購入を避けている。H20はエヌビディアが中国市場向けに設計した製品で、トランプ氏は輸出を先月承認した。
エヌビディアCEO、米中間で綱渡り 二兎追えるか
フアンCEOは米中両政府を満足させようとしている
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