ここ数年、住宅市場全体が縮小する中でも不動産の売買を続けてきた高級住宅の所有者たちは現在、その動きを鈍らせている。不動産仲介会社レッドフィンのデータによると、6~8月の全米の高級住宅販売件数は前年同期比0.7%減少した。2013年に市場調査を開始して以来、同期間としては最低水準に落ち込んだ。販売価格の伸びも鈍化した。レッドフィンによると、6~8月の高級物件(市場の上位5%と定義)の販売価格中央値は前年同期比3.9%上昇し125万ドルとなった。だが上昇率は前年同期の6.1%から鈍化した。レッドフィンの経済調査責任者チェン・ジャオ氏は「高級住宅市場は現在、すでにかなり弱っている他の住宅市場よりも弱いようだ」と指摘。6~8月の非高級住宅販売件数が0.6%減少したのに対し、高級住宅は0.7%減となったことを挙げ、「これは現在の経済の不確実性と、われわれが経験したボラティリティーの一部を物語っている」と述べた。
米の高級住宅市場、かつての勢いに陰り
経済の不透明感が富裕層の買い手と売り手に打撃を与えている
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