イスラム組織ハマスは世界に対し、ドナルド・トランプ米大統領が提案したパレスチナ自治区ガザを巡る包括的な和平案の主要部分を受け入れると表明した。しかし内部では、どう進めるかを巡って激しい対立が続いている。米国がテロ組織に指定するハマスは3日、人質を解放し、ガザを引き渡す意向があると表明した。これは戦争終結を目指すトランプ氏の取り組みを後押しする画期的な声明だった。ただハマスは曖昧な表現を使っており、一部の観測筋は最終的な和平合意成立に問題があるとみている。ハマスとの仲介に当たっているアラブ諸国の複数の当局者によると、こうした見方の大きな理由は、ハマスの内部で武装解除や、どのような条件で人質を解放するかについてコンセンサスを得られていないことにある。これはトランプ氏の和平案で最も重要な二つの要求だ。